ノルウェー王国、通称ノルウェーは、北ヨーロッパのスカンディナヴィア半島西岸に位置する立憲君主制国家である。首都は半島南端部に存在するオスロ・フィヨルドの奥に形成された港湾都市のオスロ。東にスウェーデン、ロシア、フィンランドと国境を接している。欧州連合(EU)には非加盟である。
地理としては国土は南北に細長く、海岸線は北大西洋の複数の海域、すなわちスカゲラック海峡、北海、ノルウェー海およびバレンツ海に面している。海岸線には、多くのフィヨルドが発達する。このほか、ノルウェー本土から約1,000キロ離れた北大西洋上のヤンマイエン島は固有の領土の一部として領有され、スヴァールバル条約によりバレンツ海のスヴァールバル諸島を領有している。南大西洋にブーベ島を属領として持つ。
古くからノルマン人が居住し、10世紀初めに統一王国が成立。14世紀からデンマークと同君連合を形成してデンマークの統治下に置かれた。ナポレオン戦争でのデンマークの敗戦で1814年に放棄されスウェーデンの下で同君連合を形成したが、自由主義的な憲法(英語版)の制定と連合法により自治権を得た。1905年の国民投票によりスウェーデンから独立し、デンマークから王子を国王(ホーコン7世)に迎え独立した立憲君主国としてスタートした。
ノルディックモデルによる高負担高福祉の福祉国家として知られ、国連開発計画(UNDP)による国民の健康と繁栄を示す人間開発指数(HDI)は世界一位である(2020年度)。国連持続可能開発ソリューションネットワークによる世界幸福度報告は世界5位である(2020年度)。民主主義の成熟性も極めて高く評価されており、エコノミスト誌傘下の研究所エコノミスト・インテリジェンス・ユニットによる民主主義指数は、世界一位を記録しており「完全な民主主義」に分類されている(2019年度)。国境なき記者団による世界報道自由度ランキングも世界1位に輝いている(2020年度)。国連開発計画(UNDP)による国民の健康と繁栄を示す人間開発指数(HDI)は世界一位である(2020)。経済平和研究所によるポジティブ平和指数(PPI)は世界一位である(2020年度)。
経済面では1人当たりの国内総生産(GDP)は、ルクセンブルク、スイス、アイスランドに続く世界第4位である(2019年度。国際通貨基金(IMF)による調べ)[14]。独立前の19世紀には農業国だったが[7]、20世紀になると豊富で安価な水力や天然資源を生かして工業化が進み、第二次世界大戦後は特に電気冶金、機械、造船などの分野で工業化が顕著となる[15][7]。石炭、鉄、銅、ニッケルなど鉱物資源が豊富である。1970年代から北海油田による石油産業が発展して輸出の主品目となっている。沿岸は漁業が盛んで日本やアイスランドと並ぶ数少ない捕鯨国の一つでもある。
人口は500万人ほどで約9割がキリスト教徒でルター福音派が大部分を占める。公用語はノルウェー語だが、ブークモールとニーノシュクという成立事情を異にする二つの書きことばが共存している。住民には金髪・碧眼・長身の所謂「北方人種」が多い。(ウィキペディアより)